夜の菜園講座『夏野菜の栽培Q&Aと秋野菜の栽培について』講座のポイント
「家庭菜園の成功のコツ」
・無農薬菜園をするときに、旬に栽培する。ということが一番大切=それぞれの地域の自然に沿って育てる。そうすると無農薬栽培しやすくなる。
・家庭菜園をする場合に、生活動線を考えて畑を持つ。会社へ行く途中、など。意識が行かなくなると野菜が育たない、暮らしに負担にならない行動範囲に畑があることが重要。植物は声をかけられるのが好き。
・プランターもベランダより玄関脇に置いておく方が育ったりする。
・畑にいったら必ずぐるっと一周する。梅雨に入ると野菜の成長が早いので、収穫や手をいれるタイミングを見逃してしまいやすくなる。
「キッチンガーデンに向いている野菜とは」
・三つ葉など何回も収穫できるもの。いつもちょこちょこ食べれるものを育てる。採れば採るほど、枝葉を出してくれるものなど(バジル、葱、など)
・葉っぱの中で一番美味しいのはカブ。カブが小さいうちは葉っぱが美味しい。その後、カブが美味しくなるので、二度楽しめる。
・例えば大根>カイワレ→ベビーリーフ→大根→大根の花も美味しいです→大根の種が入るさやの段階もとても美味しいです。何度でも楽しめるおすすめお野菜です。ただそれぞれの時期の旬が短いので、キッチンに近いガーデンで育てるといいでしょう。
・ニンジンも、大きく太るまでの間の葉っぱも柔らかくで美味しい。京都では人参の葉っぱを売っている。柔らかい時期は、おひたしが美味しいし、少し固くなればかき揚げなども適する。自分で育てるならではの料理方法がある。
→逆の考え方をすれば。ちょこちょこ行けない畑、十日に一度くらいしか行けない畑には、手をかけすぎないお野菜を育てればいい。例えば、芋類・ジャガイモ・サツマイモ・パプリカ・かぼちゃ・米茄子・まるオクラ(すぐに固くならない種)...など。。。ジャガイモなどは花が咲く前に土寄せして、枯れたら収穫すればいい。
★どんな野菜を作りたいか?よりも自分につきあえる野菜を選ぶと、成功を重ねることができる。
「夏野菜栽培」
・六月の末~7月の梅雨の時期、いかに成長の坂を登らせるか。実をつけるために重要な時期。
・無農薬栽培の場合は、いかに根っこをちゃんとしっかりはわせることがこの時期の最大のテーマ。自分の根で養分を吸い込む、その分、土の上部も育つ。木曽がしっかりしていなければ大きく育たない。根っこを育てるイメージをもつ。
大事なポイント二つ(若い実は小さいうちに収穫すること、と草マルチをすること)
1-トマト以外の夏野菜の場合は最初の時期、親指大くらいの小さな実をとってしまうこと。実に養分が行ってしまうので、根っこや枝に養分がいかない。梅雨の間は、実を小さなうちに収穫してしまう。
2-梅雨の時期、草ものびます。畑に育つ作物の量というのは決まっている。その畑で野菜が8割、草が2割という感じにする。野菜の根本の草を鎌で刈って、野菜の根本にしいてください。野菜の周りの草は抜くと野菜の根を傷つけることがあるので、必ず苅るようにしてください。野菜の枝が広がっている部分の草は必ず苅って敷く。草の勢いが崩れて野菜が育つ。
草マルチ=光を遮ってあげるだけで、草が出てこなくなる。畑で野菜が8割をしめてしまうと草が台頭しなくなってくる。
草でつくった堆肥のお野菜が、一番美味しく、長持ちします。草もしくは落ち葉を主要にした堆肥の野菜は美味しいと評判。
瓶にいれたニンジン2種類。一つはスーパーで買ってきた人参(科学肥料をつかったもの)と草をかって敷くという畑で育てた人参を瓶に入れたものです。スーパーで買ってきたニンジンは腐ってドロドロになりつつありますが、草畑で育てた人参は枯れてきているだけです。早く成長させたものは、早く腐る傾向がある。草を刈って敷いておくだけで、保湿も草を押さえることも、堆肥にもなる。養分が足りなそうな場合は、草マルチの上に米ぬか、時には油かす、ボカシなどをまいておくとよい。速攻性が一番あるのはボカシ。草ーボカシー草ーボカシという感じでサンドイッチ状にするといい。
夏野菜の収穫のタイミング
ジャガイモ~ジャガイモは実は茎。葉っぱが半分以上枯れて、三日間以上晴れが続いた日に掘る。そうしないと腐りやすくなります。掘ったら30分以上日に当ててはいけない。掘ってすぐに日のあたらない場所に移動。ほんとに美味しいイモ・保存用の芋を採りたい場合には、上部が完全に枯れてから堀る方がいい。掘ってから少し置いた方が、でんぷんが糖化してホクホクネットリの美味しいイモになる。
サツマイモ~三日以上晴れが続いた日。サツマイモは日にあててから、段ボールなどに入れて日陰で保存する。霜が下りる前に収穫する。
ニンジンや大根~でんぷんを溜めるものではないので、水々しいものがいい場合は雨の後でもいい。とうがたってきたり収穫が遅いと割れてきたりする。何度がとってみていいタイミングでほって寝かしておくといい。
茄子・キュウリは朝露のあるうちに収穫する。午後収穫すると繊維が目立つようになってしまう。朝つゆがあるときが、一番瑞々しい。光合成がはじまるタイミング。
トマトやカボチャは午後収穫の方が美味しい場合がある。コクが出る。瑞々しいトマトが食べたい場合には朝とる。
買う野菜は収穫時期を選べないが、家庭菜園だと自分好みの味の時に収穫することが可能。
「質疑応答」
草マルチの量は?>
梅雨の間は草がいっぱいのびるので、一杯草をひいてください。茄子・キュウリなどは草マルチ沢山を好むので、土手の草なども刈ってしいてあげるといい。トマトには泥はね予防にもなるので、株もとにしっかり草マルチをしてあげるとよい。草がない場合には、養生園でやっているように緑肥作物を育てることをおすすめします。
その他、野菜の収穫をもうちょと詳しくなどの質問がありました。
月の引力も感じてみよう。満月の時、地上部に水分がいっている、新月の時は根っこの方に、水分が行っている。月の満ち欠けを見て、保存に適した時期を判断するのも面白い。
ジャガイモの保存・芽が出てしまうことを予防するには、葉っぱが全部枯れてから収穫する。芽を出さない方法としては、コンテナに入れて風とおしのよいところに置いて、リンゴを一個いれておく(エチレンガスを発している)。長く保存させたいジャガイモには、肥料をあげないこと。